高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ トランプ氏「カナダを米国の51番目の州に」、日本が52番目になる「現実味」

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いっそのこと、安倍昭恵さんを外相に

   この話を真面目に考える人はいないかもしれないが、頭の体操としてはいい。まず、日本として、天皇制、日本語、円を維持した上で米自治区になるのはそこそこかもしれない。まず、安全保障面では、日米同盟どころではなく核兵器保有国になるので、抑止力は格段に増す。経済面で見ると、米国との関税はなくなり、為替は円を維持するもの事実上ドルペッグとなって為替リスクは確実に減る。

   ただし、日本という歴史がなくなると思うと、かなり複雑であり、心情的には受け入れがたい。したがって、日本としては、52番目の州になるのはお断りして、核兵器保有国ではなく核共有、関税は互いに低くし、為替は両金融当局が連携し為替変動を少なくするといったものに落ち着くだろう。

   問題は、今の石破茂首相で大丈夫かという懸念だ。USスチールの買収の件は、バイデン政権の最後っ屁なので、実際にはトランプ政権次第だ。トランプ氏から日本が52番目の州になれば、買収はいいといわれたら、どうするのか。石破首相はトランプ氏とのパイプがないので、まともな意思疎通ができない。いっそのこと、安倍昭恵さんを外務大臣にした方がいいだろう。昭恵さんも、岩屋毅外相が行けない国で貢献したいといっているのだから。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。

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