企業は、学生が就活に生成AIを利用することに好意的
――ところで、採用担当者がこれほど人手不足だという現実を考えると、就活生は「生成AIをもっと積極的に活用しても大丈夫」ということにならないでしょうか。エントリーシートなどで生成AIを使っていると見抜かれるとヤバイのではないかという不安が、就活生にあると聞きます。
長谷川洋介さん 学生は就活に生成AIを利用しないほうがよいという企業は少数派で、約6割が活用に好意的です。
ただ、「そのままアウトプットを使うのはNG」や「楽(らく)をする目的ではなく、論点や観点の洗い出しをAIに補助してもらい、自身の考えを深堀してから選考に参加してくれれば、企業理解がより効果的に行える」など、あくまで補助的な利用を想定しています。
また、学生が生成AIを使うことへの「対応の必要性を感じない」という企業がほとんどです。検討している対応として多いのは「面接でエントリーシートの内容と異なる質問をする・深堀質問をする」です。志望動機などをAIのアウトプットに頼り切って作成し、面接での受け答えに違和感があれば見抜かれる可能性は高いと言えます。
ですから、採用担当のマンパワー不足が学生のAI利用に影響を与える、ということは考えにくいかもしれません。