30代後半でも昼職への復帰や方向転換はできるのか
まず前提として「一生夜の世界にいる」と固く誓って、業界デビューをするタイプなどほぼいない。そのため、みんな最初はバイト感覚で仕事を始める。すぐに卒業するつもりでいれば、100%の力を出して働こうなど思わない。若いだけである程度は稼げてしまい、徐々に金銭感覚がおかしくなっていく。
夜職は、30代前半までならどうにかなってしまうのが怖いところ。適当に稼げるとズルズルと仕事を続け、考えを先延ばしにし、収入に困ったところでようやく危ない現実に気づく。その頃にはすっかり自由な生活に慣れ、後戻りが出来なくなってしまう......というのが、よくあるオチだ。
30代後半でも昼職への復帰や、方向転換は十分に可能なのだが、長年夜の世界に身を置いていると次のステージに進む勇気が出なくなる。「今さら普通の仕事なんてできやしない」と決めつけてしまえば、その日暮らしの働き方からは抜け出せない。
いろいろなマイナス要素が合わさって稼げなくなった夜職ミドル世代は生活に苦しみ、店を転々と変えたり、出勤をしても満足の行く稼ぎが得られないという負のループに陥る。