人生100年時代といわれ、さまざまなキャリアの選択肢が生まれている今、転職をひとつの選択肢として考える若手人材も増えています。
転職が当たり前になった一方、経験やスキルを身につけるには一定の時間がかかります。企業側も育成コストの観点から、できれば長期で育成したいのが本音です。
そこで今回は「人材の長期育成」に焦点を当て、20?30代の中途入社者が人材育成で評価している会社ランキングTOP10社のクチコミを中心に深掘りします。
そして、人材の長期育成に力を入れている企業の特徴について、オープンワーク マッチング事業部の和田大生(わだ・ひろお)が解説していきましょう。
トップ3はコンサルティングを主力事業におく企業
2020年以降に投稿された20~30代の現職社員による回答から「育成環境」スコア(5点満点)が高い企業でランキングを作成しました。
その結果、1位はクニエ、2位はリクルートマネジメントソリューションズ、3位はボストン・コンサルティング・グループという結果になりました。支援領域は異なるものの、3社ともコンサルティングを主力事業におく企業がランクインしました。
ランクイン企業の「入社理由と入社後ギャップ」の項目に投稿されたクチコミからは、入社時の価値観のすり合わせに時間を多く設けることや、全社で社員の成長に投資する環境があることが共通しています。
これらは社員のコミットメントの引き出しを狙いとしつつも、定着と活躍を推進するための企業努力であることがうかがえます。
具体的には、次のようなクチコミが寄せられています。
研修については、コンサルタントとしてのベーシックスキルを身に着けるための座学・ワークショップ形式の研修が充実しており、スキルを身に着ける以外にも、自身と同時期に入社した中途入社社員との横のつながりをつくる場としても機能している。また、出身業界での知見を活かしてある程度自身の専門分野について深くじっくり取り組めるため、自身の専門領域について着実に伸ばすことができている。(コンサルタント、男性、クニエ)
個と組織を生かす、というスローガンに惹かれ、面接での掘り下げに魅了され入社を決めた。他社の表面上の面接とは違うと感じた。(営業、女性、リクルートマネジメントソリューションズ)
案件が選択できて、自身のキャリア形成がしやすいと感じた点。実際に案件も選択でき、キャリア形成ができていると感じる。自身も努力をすることで、より一層のキャリア形成ができる会社である。(エンジニア、男性、EBAテック)
社内外のステークホルダー全員が高い専門性を持って仕事をしており、自分の仕事に自信を持っていた。そのため、自分自身も仕事への専門性を常に高めておく必要があり、自ずと自分の価値が上がっていくのを日々感じられる環境。(営業、男性、グーグル)
会社の目指す方向性と自分がつくりたい社会が合致した。この会社で頑張って売上をつくることが自分のつくりたい世界の実現になると考えた。(営業、男性、サーキュレーション)
アットホームなところや従業員を大切にする社風、会社として一体感があることが魅力(営業、男性、ヴイエムウェア)