自分らしく過ごす時間から、自分の得意分野がわかる
――「行きつけの飲み屋」なら私も持っていますよ。しかし、5人に1人しかサードプレイスを持っていないことが不思議です。残りの5人に4人は、自宅と職場の往復だけということでしょうか。
朝比奈あかりさん おっしゃる通り、ごく当たり前の場所・人間関係というものもあると思うのですが、サードプレイスの定義としてポイントとなるのは「自分らしく過ごせる居心地のよい場所」であることです。
自宅や職場とは異なり、役割や責任から「解放」される場所であるため、利害関係のない純粋な交流が可能です。そういった意味で「解放感」があることも重要な要素です。
また、サードプレイスを持つ人が少ない理由としては、現代社会の忙しさや、その重要性に対する認識不足が考えられます。多くの人が仕事や生活に追われ、サードプレイスを見つける時間や機会が限られているのかもしれません。
――サードプレイスを持っている人が、働くモチベーションが高い理由はズバリ何でしょうか。
朝比奈あかりさん 持っている人は、持っていない人に比べて、自己理解度が高い傾向にあることが関係していると考えられます。
サードプレイスでの活動のなかで自分らしく過ごす時間があり、自身が何を好むか知りやすい可能性があります。また、それがコミュニティーだった場合、コミュニケーションのなかで自身の得意なことも知りやすいと考えられます。
自分の好きなことや得意なことを理解しているからこそ、仕事にも得意なことを生かせたりするなど、仕事にもよい影響がある可能性があります。