地元自治体の防災アプリをぜひスマホに
――なるほど。テレビで知った地震情報をその後、サイト閲覧やSNSなどを使ってインターネットで詳しく調べた人が多かったですね。
水野一成さん 過去の調査結果でも「災害情報をテレビで受信した後にインターネット経由で情報を調べた」ケースが半数を超えています。
一方、「スマホで第一報を知った人がテレビで再確認する」ケースも約7割です。テレビとスマホ、双方を活用して、より詳しく災害情報を得る動きが広がっています。
テレビで全体の概要を知り、その後ご自身の知りたい情報(住まいの地域、別居家族が住んでいる地域など)をスマホで検索したと思われます。また、外出している場合は、テレビにはアクセスできないため、インターネットで確認しているかと思います。
――「データで見る防災ガイド」には、多くの参考になる情報が掲載されていますが、スマホに関して特に重要で役に立つ使い方が何でしょうか。
水野一成さん 当ガイドにも記載しましたが、「災害時の連絡方法をご家族で確認する」「安否確認ツールの利用方法の確認」「防災系アプリのインストール」「スマホの節電対策」の4つを平時に実施・確認することをお願いしたいと思います。
「家族との連絡方法」では、連絡方法が多様になっています。スマホ操作に疎い高齢の方もいらっしゃる場合は、家族みんなが共通して使える方法を確認すること、またその方法が使えない時に次の方法(プランB)を相談しておくことが肝心です。
「スマホで活用するアプリ」には、スマホに入れておくと安心なアプリがいくつか載っています。アプリによっては、プッシュ通知で情報を受け取ることができますが、偽・誤情報に翻弄されないためにも、地元の自治体やNHK、ドコモなど信頼できる情報元の情報を受信できるよう、ぜひ備えておきたいです。
――最後に特に強調しておきたいことがありますか。
水野一成さん 通信設備が大混乱して、スマホが使えなくなった時の対策も合わせてお願いしたいです。特に若年層の方は公衆電話の使い方を練習しておきましょう。また、スマホに内蔵しているご家族の電話番号の控えを取っておくことも重要です。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)