「106万円の壁」撤廃、賛成が反対の2倍以上...生じる「働き損」はどうする? 専門家が解説「時間制約の壁」を意識して

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時間制約のない働き方こそが特殊だったと、受け止め直す必要が

――時間制約の壁を意識しながら働くというのは、どういうことでしょうか。

川上敬太郎さん そもそもご家庭ごとに時間制約の壁がありますが、106万円の壁が撤廃された場合は「週20時間」という、もうひとつの時間制約の壁が意識されることになります。年収という条件よりも、時間制約の存在がより強く認識されていくようになっていくと感じます。

専業主婦家庭では、その裏返しとして夫が仕事専業で働けたわけですが、社会はずっとそんな時間制約のない働き方を標準だと見なしてきました。しかし、時間制約の存在がより強く認識されていく中で、時間制約のない働き方こそが特殊であったのだと受け止め直す必要があると思います。

もちろん、夫婦どちらかが専業主婦・主夫という体制が最適というご家庭もあると思います。最適な夫婦のあり方は、ご家庭によって異なるのは当然です。

ただその一方で、性別を問わず夫婦共に時間制約の壁を意識しながら働くという体制も標準になりつつあることも踏まえて、生活スタイルのあり方を捉え直す時期に来ているのではないでしょうか。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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