プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏が2024年12月23日にユーチューブを更新し、DeNAとソフトバンク間で成立した交換トレードについて私見を述べた。
「濵口はファンの心をつかんでいた」
DeNAとソフトバンクは23日、DeNA濵口遥大投手(29)と、ソフトバンク三森大貴内野手(25)の交換トレードが成立したことを発表した。
濵口は球団公式サイトを通じて、「びっくりした思いと、ここ数年はトレードもあるかもという覚悟はありました。8年間ベイスターズにお世話になり、本当に一言では伝えることができないくらいたくさんの経験をすることができました」などとコメントした。
横浜OBの高木氏は「濵口はびっくりした」と切り出し、「濵口はクライマックスシリーズから日本シリーズでファンを鼓舞した。そういうところを考えると、ファンの心をつかんでいた。まさか出すとは思わなかった。ドラフト1位の上茶谷(大河)が現役ドラフトで。濵口もドラフト1位。2人を放出する形になる」と驚きを隠さなかった。
濵口は16年ドラフト会議でDeNAに1位指名され入団。上茶谷大河投手(28)は、2年後の18年ドラフトでDeNAに1位指名された。
上茶谷は9日に行われた現役ドラフトで、ソフトバンクに移籍。濵口のトレードで、ドラフト1位選手2人が今オフ、ソフトバンクに移籍することになった。
高木氏は現在のDeNA投手事情に触れ、来シーズンの構想を独自分析した。
「濵口が左の中継ぎを来年からやるということを打ち立てていたが、(J.B.)ウェンデルケン、石川達也、上茶谷。これに濵口。リリーフ投手陣を4枚出すことになる。契約しないとか、出すとかで。濵口は左の貴重な中継ぎになると思っていて、楽しみにしていたが、トレードになってちょっとびっくりした」
「濵口は先発で使うと思う」
そして、こう続けた。
「伊勢(大夢)が先発の準備を始めている。ということは(中継ぎが)5人いなくなる。そこのポジションを若手に任せるのか。そういうことも考えられる。(DeNAは)優秀な外国人選手を取ってくるので、そこらへんは期待をしても、ちょっとびっくり。ドラフト1位の2人が抜けるということは、普通、他の球団ではありえない」
濵口は今シーズン11試合に先発して2勝4敗、防御率3.25だった。スポーツ紙の報道によると、濵口は球団との契約交渉の席で、25年シーズンは中継ぎ挑戦の希望を伝えたという。
このような背景を踏まえた上で、高木氏は「濵口は先発で使うと思う」と指摘し、次のように説明した。
「上茶谷は中で。日本シリーズのときに、(ソフトバンクは)中継ぎが打たれるケースがあって、ゲームを失った。上茶谷はある程度実績があるから、そういう面では任せてもらえるのかなと。濵口はソフトバンク戦に関して言えば、先発していい結果を残しているだけに、小久保(裕紀)監督はまず先発を打診すると思う」
濵口は左の先発としてDeNA8年間で通算44勝をマークした。