2024年オフのストーブリーグ――。巨人が中日から自由契約になっていた絶対的守護神・R.マルティネスを獲得することが決まった。
今季の防御率1.09のマルティネス、0.88の大勢
残留に全力を注いでいた中日、DeNAと三つ巴の争奪戦を制した巨人だが、気になるのは起用法だ。
マルティネスは今季43セーブをマークし、自身2度目となる最多セーブ投手のタイトルを獲得。来日通算166セーブを挙げている右腕は、年を重ねるごとに進化している。
近年の防御率を見ると、22年から2年連続0点台、今年は1.09と抜群の安定感を誇り、19年から6年連続40試合登板と大きな故障なく稼働している。
ただ、巨人には新人から抑えを3年連続で務めてきた大勢がいる。
今季は43試合登板で1勝2敗29セーブ5ホールド、防御率0.88。右肩の張りで5月上旬から1カ月半戦列を離れた時期があったが、6月以降は32試合登板で自責点2。4年ぶりのV奪回に大きく貢献した。
平均球速155キロを超える球速十分の直球、140キロ台のフォークで打者をねじ伏せる投球は凄みを感じさせた。
「ハイレベルな争いが繰り広げられる」
スポーツ紙記者は、
「実績で言えばマルティネスに分がある。大勢は故障が多いのがネックですが、抑えの座を簡単に譲る気はないでしょう。共に切磋琢磨することで、ハイレベルな争いが繰り広げられる。阿部慎之助監督もどちらを守護神に起用するか、頭を悩ませるんじゃないですかね」
と分析する。
大勢、マルティネスで8、9回を担う「勝利の方程式」が強固であることが間違いない。互いの存在を刺激し合いながら、来年2月の春季キャンプからブルペンの投球は熱気に包まれそうだ。(中町顕吾)