企業の接待と、二次会や三次会がなくなって...
J‐CASTニュースBiz編集部は、東京商工リサーチ情報部の調査担当者に話を聞いた。
――「バー、キャバレー、ナイトクラブ」の倒産が前年同期比約66%増と、さまざまなタイプの飲食店の中でも突出して多いですが、ズバリ理由は何でしょうか。
担当者 コロナ禍をはさんで、接待や飲み会の変化が影響しているようです。コロナ禍以前は二次会や三次会など、夜遅くまで飲むケースが多かったと思います。しかし、アフターコロナでは、一次会で終わるケースが多くなり、バー、キャバレー、ナイトクラブを利用する機会が減りました。
特に、バー、キャバレー、ナイトクラブは接待需要を多く取り込む業態ですから、企業の接待が減ったことも大きな痛手です。
また、倒産した店は中小・零細業者が大半です。ここにきて、コロナ禍のゼロゼロ融資などの支援効果が薄れたうえ、来店客数が減少する一方、光熱費や人件費などのコストが上昇していますから、経営に影響を及ぼしていると思います。
――今後、バー、キャバレー、ナイトクラブは衰退に向かうということでしょうか。
担当者 入れ替わりが激しい業界ですから、衰退というよりは時代の変化に合わせて営業の変化が進むと考えられます。もともと飲食業は、利用客の年齢層や時代の流行に合わせ、営業が短期的なサイクルで変化する傾向にあります。
新しいナイトビジネスを提供できるところが生き残っていくと考えられます。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)