「日本の文化・伝統だ」「親密な取引先とのつながりを大切にしたい」
――しかし、それでも「年賀状じまいはしない」という企業が4社に1社います。そういう企業はどんな理由で年賀状を続けようとしているのでしょうか。
担当者 「日本の文化として他に代替できないと信じている」(化学品製造)という声に代表されるように、日本の文化・伝統を重視して年賀状が必要だと考える企業も存在します。
また、「親密な取引先とは、年賀状交換を続けている」(建設)などと、取引先とのつながりを大切にするため、長年の風習を守ることも1つの価値観と考えている企業もあります。
さらに、「自社で年賀状印刷の注文を承っているため、年賀状じまいをしない」(紙類・文具)という事情がある企業もあります。
――大企業と中小企業との間で、差があるでしょうか。
担当者 大きな差は表れていませんが、調査結果をみますと、やはり大企業のほうがやや年賀状じまいが進んでいます。小規模な会社ほど年賀状でのやり取りを大切にしているのかもしれません。
最近は、直接会うといった実務的な行動に重きを置く傾向もみられます。企業の間で新年のあいさつをとっても、さまざまな価値観を尊重する時代がきているような気がします。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)