20代の転職、「未経験職」への挑戦が増加 6割が年収アップ!...アピールの秘訣は?(1)/「doda」編集長・桜井貴史さん

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汎用性の高い「営業職」、業務効率化に役立つ「事務職」のスキル

――「営業職」はいかがですか。

桜井貴史さん 営業経験者の汎用性の高いポータブルスキルや、近しい業界知識を持つ人材のポテンシャルに期待し、企業が年収を引き上げて採用していると考えられます。

「コミュニケーションスキル」「ニーズを引き出すスキル」「顧客関係構築スキル」、また自社製品を顧客に選んでもらうための「分析力」「プレゼンテーションスキル」などがそれです。

具体的には、広告代理店の広告営業として、販売促進課題や集客課題に対し、数値の分析による継続的な課題特定が目標達成につながった経験が評価され、ベンチャー企業の「マーケティング職」や「営業企画職」へ転職したケース。

ほかに、損益計算書や貸借対照表の知識や銀行への融資交渉経験が評価され、金融業界の「法人営業」からスタートアップ企業の「経理職」へ転職したケースなどが挙げられます。

――「事務・アシスタント職」は女性が多い印象があります。新天地を目指す女性たちにも励みになりますね。

桜井貴史さん 「事務・アシスタント職」は比較的年収が低い水準であるため、異職種転職で年収アップをかなえやすい職種です。

とくに、すでに事務知識のある領域の専門職に転職するケースでは、即戦力としての活躍が期待できることから、より年収アップをかなえやすいといえます。

また、企業がDXなどの業務効率化を推進する中で、業務改善や効率化につながるスキルや実務経験を持つ元事務アシスタント職を採用するケースが増加しています。業務効率アップにつながるエクセルスキルやSaaSサービス活用経験があることも年収アップへのアピールポイントになるでしょう。

具体的には、「経理事務」で培った経験や簿記資格を活かし、事業会社の「経理」へ転職したケース。エクセルのマクロを使って組織の業務効率改善をした実務経験が評価され、「営業事務アシスタント」から「営業企画職」へ転職したケースなどが挙げられます。

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(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)



【プロフィール】
桜井 貴史(さくらい・たかふみ)
doda編集長

新卒で大手人材会社に入社、一貫して国内外の学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。
2016年11月、パーソルキャリアに中途入社。新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。大学生向けサービスの責任者を務める。
2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。

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