プロ野球日本ハムの元投手で野球解説者の岩本勉氏(53)が2024年12月12日までにユーチューブを更新し、大リーグのボストン・レッドソックス傘下3Aのウースターからフリーエージェント(FA)となった元日本ハムの上沢直之投手(30)の去就に私見を述べた。
「ルールの中で許されるのならソフトバンクと交渉してもいいと思う」
上沢は昨オフ、日本ハムからポスティングシステムを利用して大リーグのタンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだ。3月にボストン・レッドソックスにトレードで移籍。5月に大リーグデビューを飾るも、2試合の登板にとどまりマイナー落ちした。
その後、レッドソックス傘下の3Aウースターでプレーし、シーズンオフにフリーエージェント(FA)となった。
来シーズン、米国でプレーを続けるのか。それとも日本球界に復帰するのか。上沢の決断に注目が集まる中、スポーツ紙の報道によると、ソフトバンクが上沢に4年総額10億円のオファーを出したという。
岩本氏は野球解説者として、上沢の去就について、次のように持論を展開した。
「ルールの中で許されるのなら、ぜんぜん(ソフトバンクと)交渉してもいいと思う。『先発ピッチャーとしての価値を、どうやって見てもらっていますか?』聞くだけでもいいじゃない。変な話、最後の最後は、『ファイターズでもう一度やらせてください』と言えばOKですよ。上沢がファイターズでやりたいと言えば」
さらに、岩本氏は移籍先の候補に挙がるソフトバンクのチーム事情に言及。ソフトバンクには、日本ハムから移籍した有原航平投手(32)や近藤健介外野手(31)が所属している。
有原はポスティングシステムを利用して大リーグに挑戦し、日本球界復帰の際にソフトバンクを選択した。
「上沢はソフトバンクか日本ハムの2択でしょう」
このような事実を踏まえ、岩本氏は「周りのチームに接触しようが自由だし、ルール上、権利を持っている。アメリカに行って、アメリカの厳しさを知った。日本でも大ケガを乗り越えるというタフな野球人生を送っている上沢は魅力がある。ホークスの接触にしても、ホークスはいいチームだということを、同級生の仲良しの近藤(健介)が情報を落としているかもしれない」と語った。
そして、こう続けた。
「(ソフトバンクは)石川柊太(投手)がFAで出ていったわけだし、もうひとり先発がいる。ニーズがあっている。ファイターズもほしいでしょう。でも、上沢に自由に自分の身を振ってもいいですよ、というスタンスなのではないかな。いずれにせよ、上沢は僕の見立てで言うと、ソフトバンクか日本ハムの2択でしょう」
大リーグでは2試合の登板にとどまり、1勝もできなかった上沢。来シーズンは日本球界でプレーする可能性が出てきた中、岩本氏は日本ハムOBとして、ファンに対して、次のように呼びかけた。
「ひとつお願いがある。上沢がどんな決断をしても、彼を肯定してあげて。1番悩んでいるのは本人だから」
上沢は米国から帰国後に、「スポーツニッポン」(ウェブ版)のインタビューの中で自信の去就に言及。記事によると、上沢は「12年間在籍して育ててもらったファイターズに一番、思い入れがあります。ただ、どの球団でも話を頂けるのであれば『結構です』と言うのではなく、一度話を聞きたいと思っています」などと語ったという。