「他の店で中がレアなハンバーグを食べて、美味しかった」
「牛肉のステーキは、表面を焼くと菌が死にますが、ひき肉は、ミンチにしますので、表面の菌も中に入ってしまいます。ハンバーグの表面だけ焼いても、菌が中にいますので、中心部まで火を通さない生焼けですと、食中毒の恐れがあります。その状況に応じて、適宜店を指導する可能性があります」
厚労省が定める基準では、ハンバーグを焼くときは、中心部を75度で1分以上加熱することになっている。
こうした指摘について、吉祥寺バーグの店主は12月10日、取材に対し、チーズハンバーグの提供方法が不十分だったことを認めた。
「お客様自らで、ハンバーグを熱した鉄板の上でつぶして加熱してもらっていました。しかし、思うようにいかず、結果的に中心部を75度で1分以上加熱されていないときもありました。指摘がありましたので、今日から、店で火を通してから提供するように変えました」
ハンバーグについては、以前は、中がレアのまま客に提供していた。他の店で、同様なハンバーグを食べて、美味しいと思ったからだという。しかし、4月に保健所が立ち入り検査に入り、中心部まで火を通してから提供するよう指導された。その後、温度計を買って鉄板の上で実験しながら、客自らが焼く方法でハンバーグを提供していたという。
保健所の検査のときは、ハンバーグ内に含まれる菌の数値が問題ないレベルだと言われたという。これまでに、ハンバーグを食べて、お腹を壊したり体調が悪くなったりした客はいないといい、食中毒は発生していないと説明した。
今回の騒ぎを受けて、店には10日に保健所の立ち入り検査があるという。店主は、「面倒なことになりますので、お客様に焼いてもらう方法はなくしました。もちろん、中心部を75度で1分以上加熱してから提供します」と話している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)