約10人に1人、職場の「性的マイノリティー」へのハラスメントどう防ぐ? 経営層や上司からの被害が目にあまる

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「女らしさ、男らしさ」を要求する上司、「容姿・外見」を批判する経営層

   今回の調査では、全体で8.4%の人が職場でのSOGIハラを見聞きしている。特にトランスジェンダーの15.4%が見聞きした経験がある。ただし、昨年(2023年)調査よりは半数近くに減っており、SOGIハラが減少していることがわかる。

   アウティングについては全体で6.9%が、トランスジェンダーでは13.5%が見聞きした経験がある。こちらも昨年より減少傾向にあり、ともにハラスメントであるという意識が広まっているようだ。

   SOGIハラ・アウティングを見聞きした後の行動を聞くと、全体の5割強(52.1%)が「何もしなかった」と答えた。被害者の話を聞いた人は3割強(35.8%)、相手に注意した人は2割弱(18.4%)だった。

   一方、SOGIハラやアウティングの被害にあった人は、それぞれ3~4%いる。加害者は直属の上司が最も多く、「女らしさ、男らしさ」を要求する発言が多い。経営者や役員からは「容姿や外見に言及する発言」がもっとも多く、会社の上層部にいくほどハラスメントに関するという認識が薄いことがわかる。

   また、職場でSOGIハラ・アウティング対策が行われているかを聞くと、全体で7割近く(69.6%)が「全く」もしくは「ほとんど」対策が行われていないと答えた。特にトランスジェンダーの8割近く(76.5%)に達した。

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