冬のボーナス、2人に1人「少なすぎる」と転職 理想の額と現実の差37万円!どうする企業?/マイナビ・朝比奈あかりさん

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   冬のボーナスが近づいてきたが、自分の支給額に満足している人がどれだけいるだろうか。

   就職情報サイトのマイナビ(東京都千代田区)が2024年11月28日に発表した「2024年冬のボーナスと転職に関する調査」によると、2人に1人が「賞与が少ない」ことを理由に転職を経験している。自分が理想とする賞与額と実際の額との差が約37万円もあるからだ。

   では、企業が従業員に納得感を持ってもらうには、どうしたら――。調査をまとめたマイナビの朝比奈あかりさんに聞いた。

  • 転職でボーナスが上がった(写真はイメージ)
    転職でボーナスが上がった(写真はイメージ)
  • (図表1)「賞与が少ない」ことが理由で転職した経験(マイナビ提供)
    (図表1)「賞与が少ない」ことが理由で転職した経験(マイナビ提供)
  • (図表2)冬のボーナスの予想額と理想の額の差(マイナビ提供)
    (図表2)冬のボーナスの予想額と理想の額の差(マイナビ提供)
  • (図表4)賞与の納得感とフィードバック有無の相関関係(マイナビ提供)
    (図表4)賞与の納得感とフィードバック有無の相関関係(マイナビ提供)
  • 朝比奈あかりさん(本人提供)
    朝比奈あかりさん(本人提供)
  • 転職でボーナスが上がった(写真はイメージ)
  • (図表1)「賞与が少ない」ことが理由で転職した経験(マイナビ提供)
  • (図表2)冬のボーナスの予想額と理想の額の差(マイナビ提供)
  • (図表4)賞与の納得感とフィードバック有無の相関関係(マイナビ提供)
  • 朝比奈あかりさん(本人提供)

ボーナス額が高いからといって、納得感が高いわけではない

   マイナビの調査(2024年11月1日~4日)は、全国20~50代の正社員のうち調査時点の前後3か月に転職活動をしたか、始める予定の1369人が対象。

   賞与が少ないことを理由に転職経験がある人は約半数(49.2%)で、転職理由となった人の賞与の平均額は30.8万円だった。

   年代別では20代が「1番大きな転職理由だった」と答える割合が最も多く、20代は賞与額の少なさが転職につながる傾向があるようだ【図表1】。

   今冬予想している賞与額は平均50.4万円。自分の仕事に見合う理想の賞与額は平均87.3万円となり、そのギャップは36.9万円だった【図2】。

   前年もらった冬の賞与額に納得感があるかを聞くと、「納得していない」が半数以上(51.3%)。同時に、直近の評価に対して納得感があるかを聞くと、「納得していない」が6割近く(56.1%)で、この2つは統計的に強い相関関係が見られた(相関係数=0.736)。

   ちなみに「相関係数」は2つのデータ間の関連性の強さを示す指標で、「1」か「-1」に近いほど相関関係が強くなり、「0」に近いほど相関関係がないと判断される。

   賞与額に納得感がない理由を聞くと、「評価へのフィードバックがない」「正当に評価されていない」などの回答が目立った。一方で、納得感があると答えた人からは「上司からのフィードバックに納得感があった」「会社の業績についての説明がきちんとあった」などの声が挙がった。

   「賞与の納得感」と「フィードバックの有無」の相関係数は0.504となり、フィードバックの有無が賞与の納得感に影響しているとみられる。

   しかし、興味深いことに、「賞与の納得感」と「賞与額」の相関係数は0.175とほぼ無関係で、賞与額が高ければ納得感も高いというわけではない。

   賞与額の水準は満たされるべきだが、それ以上に関しては、いかに従業員にフィードバックして納得してもらうかが大切のようだ【図表3】。

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