ネット利用して学習する子ほど「表現力」「収集力」高まる だが、「創造力」「判断力」が伸びないのはなぜ?

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ネット利用の多寡ではなく、どう理由するかという意識を持たせよう

   さて、今回の結果をどう見るか。J‐CASTニュースBiz編集部は、調査をまとめたモバイル社会研究所の水野一成さん(子ども・防災・シニア調査担当)に話を聞いた。

――ネットを利用して学習している子が情報を活用する能力が高いという調査結果、それぞれの能力によって差が出るところ、出ないところがある点が非常に興味深いです。
「収集力」と「表現力」と「処理力」が伸びて、「判断力」と「創造力」と「発信・伝達力」がほとんど変わらない理由は、ズバリ何でしょうか。それぞれの能力ごとに説明してください。

水野一成さん これらの情報活用能力は、たとえば「収集力」は「インターネットでの収集力」というようにネットに限ってはいませんが、多くの子はネットで検索を行っていることが多いと思われ、そのためネットの利用時間が、「収集力」にはより強く影響を受けたと思われます。

「表現力」は、求める回答を正しくネットから返してもらうために適切に検索するための「表現力」が伸びており、「処理力」は、多くの情報がアウトプットされてくる内容を取捨選択することにより伸びているのかもしれません。

その他の能力はネットの多寡で差が付かなかった、ということかと思います。ネットをたくさん使わせれば能力が上がる、ということではなく、どのように利用することが適切か、どのようなアウトプットが求められているか、という意識を持たせる教育などが、ネット利用の有無にかかわらず重要と思われます。
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