なるべく近くから、人と違うアングルで撮りたかった?
動画の投稿者は11月25日、J-CASTニュースの取材に応じ、線路脇に潜んでいた一部ファンらは、「捕まるのを恐れてその場所から早々と逃げていった」と当時の様子を明かした。
2回目の緊急停車では、乗務員が降りて確認しに行っているのは見たという。また、列車の発車直後に、パトカーが駆け付けて、一部ファンらに大声で注意しているのは見たとしている。
投稿者は、24日もELぐんまに乗車し、また列車が緊急停車したとXで報告した。「あからさまに鉄橋の柵を越えて撮影」していたと取材に説明し、このときは、乗務員が降りたり警察が来たりすることはなかったとした。
こうしたトラブルを防ぐため、「撮影する側も撮影者同士で声掛けあって敷地内に入らないよう対策はして欲しいですね。JRも警察も安全運行の為にも対策を徹底して貰いたいです」と訴えていた。
JR東日本高崎支社の広報担当者は25日、取材に対し、23日は、10時25分ごろに信越線・安中―磯部両駅間で線路内への人の立ち入りを下り列車の運転士が見つけ、緊急停車したと答えた。立ち入りは、2か所で見つけ、それぞれ人が立ち去ったのを確認し、現場に15分ほど停車して運行を再開したという。
24日は、14時25分ごろに西松井田―松井田駅間で上り列車の運転士が人の立ち入りを見つけ、5分ほど緊急停車したとした。
両日とも、鉄道ファンかどうかや人数などは確認できていないものの、一部ファンによる立ち入りの可能性はあるという。事前の対策については、ELぐんまなどのラストランで沿線の人出増が予想されることから、社員が警備するとともに、警察にも情報提供したと説明した。そのうえで、「なるべく近くから、人と違うアングルで撮りたいのかもしれませんが、線路内に立ち入るのは危険ですので、止めていただきたいと思っています」と話した。
群馬県警の安中署は25日、取材に対し、ELぐんまなどが緊急停車したことは承知していないとし、110番通報なども認知していないと説明した。ただ、近隣住民から車が集まって通りずらいなどと苦情があり、警察官が出動することはあったとした。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)