「リスキリング」取り組む企業たった8.9% 経営陣自ら勉強し始めないとダメな2つの理由

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「情報サービス」と「金融」が熱心なのは、DXの進化が激しいから

   J‐CASTニュースBiz編集部は、調査をまとめた帝国データバンク情報統括部の旭海太郎(あさひ・かいたろう)さんに話を聞いた。

――リスクリングに取り組んでいる企業が8.9%という数字、ズバリ聞きますが、担当者として多いと思いますか、少ないと思いますか。

旭海太郎さん 私の感覚では、8.9%は想定より少ないと捉えました。弊社の「人手不足に対する企業の動向調査」も担当していますが、深刻な人手不足のなか、その備えとしてリスキリングは欠かせないはずです。それなのに、まだまだ企業が前向きではない実態が浮き彫りとなったと感じています。

――取り組んでいる業種に「情報サービス」と「金融」が突出して多い理由は何でしょうか。

旭海太郎さん 情報サービスでは、まずSE(システムエンジニア)を例にとると、技術を高めるという意味において、オンラインのリスキリングサービスとしてプログラミング研修が頻繁に見られるように、手元で自由度高く学べるという特性があります。

また、常にデジタル技術の高度化が進んでいますから、他社との差別化に向けてSEの戦力化は必須です。デジタル人材の不足が目立つ中で、リスキリングを通じた1人ひとりの技術向上は喫緊の課題です。

金融は、行員のスキルアップと人材再配置が盛んに行われています。お客さまに出向く際にDXスキルなどを求められる機会も増えているので、そこに向けた研修は活発化しています。

また、金融サービスと情報技術を結びつけたFinTech(フィンテック)が進む中で人材配置の最適化も求められていますので、それに備えたリスキリングであるともいえるでしょう。
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