「不正品質問題」で脚光を浴びる職種が人気に
――なるほど。ところで総合満足度2位の「基礎研究/先行開発/要素技術開発」とはどんな仕事ですか。
桜井貴史さん 10年後、20年後の製品化を視野に入れ、新しい技術や仕組みを研究する仕事です。現在はEV自動車が一般化してきましたが、さらなる進化を目指して製品づくりに関わっている人もいるのではないでしょうか。
将来的に自身が手掛けた製品が世に出ることにワクワクし、やりがいを感じる人が多いのだと思います。ここ数年で中途採用が増えた分野です。求められるスキルや業務内容が明確になっていることも達成感を得やすい一因でしょう。
――「評価・実験・デバック」という、聞きなれない職種が5位にきていますね。
桜井貴史さん これは、設計過程を経た製品の試作品の操作やシミュレーションを繰り返すことで、強度や安全性を担保する仕事です。昨今不正品質問題がニュースで取り上げられる機会が増えており、企業が品質強化のために投資をしている領域です。それだけに、やりがいを感じる人が増えていると考えられます。
18位の「製品企画」は数年後の製品化を見込んで、既存の自社製品のバージョンアップを考える仕事です。技術発展を見据えるとアイデアの幅も広がりやすく、今後求められるものをサーチし、企画構想していくことに楽しみを見出す人も多いのではないでしょうか。