今オフの「FA市場」で一番人気と目されているのが、ソフトバンクの石川柊太だ。
人的補償を必要としないCランク
今季は15試合登板で7勝2敗、防御率2.56を記録。春先はチーム事情で救援に回ったが、夏場以降は先発で安定した投球を続けて白星を重ねた。
近年は2ケタ勝利から遠ざかっているが、18年に自己最多の13勝をマーク。20年に最多勝、最高勝率のタイトルを獲得している実力派右腕だ。
今季の推定年俸が1億2000万円(金額は推定)で、FA移籍の金銭、人的補償を必要としないCランクとみられるため、他球団の人気は高い。
オリックス、ヤクルト、ロッテが獲得に向けて調査を行っていることが報じられているほか、今年レギュラーシーズンの3位からCS、日本シリーズを勝ち抜いて下克上で日本一に輝いたDeNAも先発陣の層が薄いことから、獲得レースに参戦する可能性がある。
石川柊太、甲斐拓也、大山悠輔の「トリプルアタック」あるか
他球団の関係者は
「宣言残留を認めているソフトバンクを含め、5球団以上の争奪戦になる可能性があります。一番怖いのは巨人ですね。先発の軸だった菅野智之が海外FA権でメジャー挑戦するので、その穴を埋めるための補強として石川に白羽の矢を立てる可能性がある石川が在京希望だとしたら、巨人というブランドは大きな武器になる」
と警戒を強める。
巨人はソフトバンク・甲斐拓也、阪神・大山悠輔のFA補強に乗り出すことが報じられている。
ルール上、両選手は人的補償が必要でA、Bランクは2選手までしか獲得できないが、Cランクの選手は1人なら3人同時に獲得できる。
今オフのFA市場で、甲斐、大山、石川の獲得を目指す「トリプルアタック」を仕掛けてくるか。(中町顕吾)