猟友会以外にもハンターはいるが...「困ります」
ヒグマ駆除を巡っては、24年5月に、北海道猟友会砂川支部の奈井江部会が奈井江町の報酬が安すぎるとして、その要請を拒否したケースがあった。
その後について、町の産業観光課は11月14日、J-CASTニュースの取材に対し、奈井江部会の会員5人からは協力してもらえない状況だと答えた。報酬の不満のほかに、高齢化して人数が少ないことも伝えられたという。
ただ、猟友会以外で協力してもらえるハンターが道内で27人おり、このうち有害鳥獣駆除実施隊の12人を中心にやりくりしていると明かした。もっとも、27人も高齢者が多いといい、猟友会会員のように、ヒグマ駆除で猟銃を取り上げられるなどのリスクも考えると、必ずしも見通しがいいとは言えないようだ。
北海道猟友会が駆除要請に原則応じない方向と報じられたことについて、道のヒグマ対策室は14日、「記事で初めて知って、何が正しいのか、情報収集をしているところです。お伝えできることは、何もありません」と戸惑いがちに取材に答えた。
「もし猟友会が駆除しないとなると、それは困ります。代わりのハンターについては、話せる状況ではありません。警察や自衛隊、自治体職員には、狩猟免許を持っている方もおられますが、業務で取っているわけではないです。警察官だからといって、業務に携わることはありません」
ヒグマを駆除できるハンターについては、道のヒグマ管理計画の中で、その体制を現在検討中だと説明した。
「警察など特定の団体で駆除するわけではありません。猟友会と協力しながら、捕獲従事者の育成・確保をする案を検討しています」
その素案を見ると、狩猟免許の取得に向けた出前教室を開催すること、市町村による経費補助を促進することなどが盛り込まれていた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)