小学生空手大会で反則選手側が謝罪...騒ぎ収まらず 主催者は審判の課題指摘「今後は考えていかないと」

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   フルコンタクト空手の大会で小学生同士が対戦して後頭部を蹴る反則行為があったことを巡り、蹴った選手が所属する道場が公式サイトで謝罪した。それでもネット上では、なおも疑問や批判が噴出している。

   騒ぎを受けて、主催者の道場が加盟する世界組手連盟(WKO)の日本事務局が、事実確認に乗り出した。主催者や連盟事務局は、今回の事態をどう受け止めるのか。主催者は、主審が試合を止めたり、審判が救護を呼んだりするタイミングが遅れたと取材に説明し、「そうしたことがないよう、今後は考えていかないといけないと思っています」としている。

  • 空手大会でトラブル(写真はイメージ、事故が起きた試合のものではありません)
    空手大会でトラブル(写真はイメージ、事故が起きた試合のものではありません)
  • 小学生同士で何が…(写真はイメージ)
    小学生同士で何が…(写真はイメージ)
  • 空手大会でトラブル(写真はイメージ、事故が起きた試合のものではありません)
  • 小学生同士で何が…(写真はイメージ)

セコンドは、「本人の強い意向」で無期限の謹慎などに

   大会は、2024年11月2日に宮崎市内の武道館で開かれ、小学生の男子選手同士の対戦でトラブルが起こった。

   空手関係者がXで投稿した動画を見ると、右の選手が右手で顔を押さえて後ろを向き、歩き始めると、主審が右手を出した。しかし、左の選手は、そのまま相手に向かって左足で右の選手の後頭部を蹴った。右の選手は、前に倒れてうずくまったが、主審と副審2人は協議を始めていた。動画は、その後に削除されている。

   関係者の投稿では、選手のセコンドが「行け~!」と声をかけ、主審らも右の選手をすぐに救護しなかったと批判された。蹴った選手の道場は、J-CASTニュースの8日の取材に、主審は「止め」と言っておらず、モーションに入っていたので蹴ってしまったなどと説明し、セコンドも試合続行のためゴーサインを出したと説明した。蹴られた選手の道場からは、「まだ整理できていません」と話が聞けなかったが、主催者の道場は、取材に対し、主審は試合を止めておらず、左の選手が蹴りに入ろうとするところで止めに入ったが、間に合わなかったとの見方を示していた。

   その後、蹴った選手の道場は11日、公式サイトの全面を使って、試合中の反則行為への謝罪文を掲載した。

   そこでは、蹴られた選手がケガをしたことを深くお詫びし、治療費なども支払うと説明した。セコンドについては、「本人の強い意向」があったとして、「無期限の謹慎及び対外試合への引率、セコンド活動の一切を禁止といたしました」と明らかにした。そのうえで、「本件について重く受け止めており、再発防止に向け、誠心誠意努力をしてまいります」などと締めくくっている。

「主審は早めに『止め』と言うべき。救護を呼ばないのも悪い」

   大会を主催した空手道場の代表は11月13日、当時の状況について、取材にさらに説明した。

「蹴った選手は、試合続行だと思っており、主審が手を出して止めようとしたときに、蹴りに入っていました。蹴られた選手は、主審が止めたのに蹴ったと考えていると思います。後ろを向いている選手を蹴るのはよくありませんし、後ろを向くのも危ない行為になります」

   そのうえで、「主審は、蹴られた選手が顔を押さえたときに、『止め』と言えばよかった。主審や副審は、状況を確かめようと一瞬戸惑ったのがいけなかった。審判に注意するとすれば、この点だと思います」と話した。

   主審らが反則行為を協議したことについては、「子どもが倒れたときの処置が悪かったと思います。審判は、すぐに救護を呼びませんでした。そうしたことがないよう、今後は考えていかないといけないと思っています」と話した。

   今回の騒ぎを受けて、主催者が加盟する世界組手連盟(WKO)の日本事務局は、公式サイトのトップページで、状況を説明する文面を掲載した。

   そこでは、反則行為を撮った動画がSNS上で拡散しているとして、「当連盟では、主催団体や関係者に事実確認を行なって参ります。改めて、公式見解を発表致しますので今暫くお待ち頂くようお願い申し上げます」と告知した。

   日本事務局は13日、取材に対し、主催者と蹴った選手の道場には話が聞けたものの、蹴られた選手の道場は、連絡がなかなか取れない状況だと説明した。大会の運営に問題点はなかったのかについては、次のように話した。

「審判は、蹴られた選手があごを押さえたときに何が反則か確認していましたが、選手が後ろを向いた時点で『止め』の声を上げないといけません。また、選手の安全を守ることが大事なはずにもかかわらず、それを怠っていたと考えています。子供たちは被害者であって、一番の責任は、審判やセコンドを含めた大人たちにあります」

   蹴った選手は、学校が特定されて登校できない状況だという。蹴られた選手も学校に行けていないのではないかとし、主催者などには、子どもたちのケアを最優先にするように依頼したことを明らかにした。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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