小学生空手大会で反則選手側が謝罪...騒ぎ収まらず 主催者は審判の課題指摘「今後は考えていかないと」

「主審は早めに『止め』と言うべき。救護を呼ばないのも悪い」

   大会を主催した空手道場の代表は11月13日、当時の状況について、取材にさらに説明した。

「蹴った選手は、試合続行だと思っており、主審が手を出して止めようとしたときに、蹴りに入っていました。蹴られた選手は、主審が止めたのに蹴ったと考えていると思います。後ろを向いている選手を蹴るのはよくありませんし、後ろを向くのも危ない行為になります」

   そのうえで、「主審は、蹴られた選手が顔を押さえたときに、『止め』と言えばよかった。主審や副審は、状況を確かめようと一瞬戸惑ったのがいけなかった。審判に注意するとすれば、この点だと思います」と話した。

   主審らが反則行為を協議したことについては、「子どもが倒れたときの処置が悪かったと思います。審判は、すぐに救護を呼びませんでした。そうしたことがないよう、今後は考えていかないといけないと思っています」と話した。

   今回の騒ぎを受けて、主催者が加盟する世界組手連盟(WKO)の日本事務局は、公式サイトのトップページで、状況を説明する文面を掲載した。

   そこでは、反則行為を撮った動画がSNS上で拡散しているとして、「当連盟では、主催団体や関係者に事実確認を行なって参ります。改めて、公式見解を発表致しますので今暫くお待ち頂くようお願い申し上げます」と告知した。

   日本事務局は13日、取材に対し、主催者と蹴った選手の道場には話が聞けたものの、蹴られた選手の道場は、連絡がなかなか取れない状況だと説明した。大会の運営に問題点はなかったのかについては、次のように話した。

「審判は、蹴られた選手があごを押さえたときに何が反則か確認していましたが、選手が後ろを向いた時点で『止め』の声を上げないといけません。また、選手の安全を守ることが大事なはずにもかかわらず、それを怠っていたと考えています。子供たちは被害者であって、一番の責任は、審判やセコンドを含めた大人たちにあります」

   蹴った選手は、学校が特定されて登校できない状況だという。蹴られた選手も学校に行けていないのではないかとし、主催者などには、子どもたちのケアを最優先にするように依頼したことを明らかにした。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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