夜行長距離普通・快速列車は姿を消した
「青春18きっぷ」ができた当初は、各地に長距離を走る普通列車が残っていた。客車列車の場合もあった。
夜行の普通列車を使用すると、長距離を格安で移動することができるようになり、お得感は大きいものがあった。
特急や急行に使用されていた車両を改造した普通列車や、深夜帯を走る長距離夜行列車などが多く存在し、時間はかかるけど快適に長距離を移動できた。
JRになると、各地で夜行の座席指定快速列車が運行され、格安の座席指定券を買えば「青春18きっぷ」で乗ることが可能だった。「ムーンライト九州」など、「青春18きっぷ」の時期に合わせた快速列車もあった。
いまは、こういった列車はもうない。しかも、地方の普通列車は、運行区間が短くなっていった。
さらに、整備新幹線が各地に延伸したことにあわせて、並行在来線が第三セクター化された。きっぷの値段は変わらず、「ステルス値上げ」のような状態になった。
「青春18きっぷ」ができたときから、大きく事情が変わっていった。「昔は大垣行きの夜行列車などを利用したよなあ」と思い出す人も多いと思われる。そういう列車は「青春18きっぷ」の利用者にとって便利だった。