頸椎捻挫で救急搬送、全治3週間の診断
「主審などは、『止め』とは言っていませんでした。選手が上段回し蹴りのモーションに入ったところで、相手が突然後ろを向いたため、勢いで蹴ってしまいました。後ろを向いた相手を蹴ることは問題ですので、基本はしません。セコンドの先生は、主審らが試合を止めていないので、『行け~!』と指示しました。選手や先生に、悪気はまったくなかったと考えています」
ただ、後ろから蹴ったのは事実のため、空手道場の代表は、相手の道場代表や親には謝罪したと話した。病院代については、自らが負担すると申し出たという。
一方、蹴られた右の選手が所属する道場の代表は11月8日、取材に対し、この選手が頸椎捻挫で救急搬送され、全治3週間のケガと診断されたことを明らかにした。選手に後遺症が残らないかが心配だという。
主審らが試合を止めていないとすると、なぜ選手が後ろを向いたのかなどと聞こうとしたが、「色々なことがあって、まだ整理できていません」と話した。
今回の大会を主催した空手道場の代表は同日、取材に対し、主審に試合の翌日確認したところ、主審は試合を止めていないと言っていたと説明した。
「蹴られた選手には、話を聞いていませんが、自ら相手に顔から突っ込んだ後に顔面を打たれたとして、減点1をアピールしようとセコンドの方に向かったのではないかと思います。副審2人には、目で合図していました。普通は、『止め』が入ってから、後ろを向かないといけません。主審が手を出したのは、蹴りに入った選手を止めようとしたのだと思いますが、間に合わなかったのではないですか」
相手を後ろから蹴ってはいけないため、左の選手は、反則負けになったと明かした。大会の運営については、「救急車は、父兄が直後に呼んでおり、こちらもすぐに救護に入りました」として、問題はなかったとの認識を示した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)