企業の人事部門の人手不足が進み、AI活用が加速
――なるほど。ところで、転職者の採用活動にAIツール活用する企業が増えた理由は何でしょうか。
朝比奈あかりさん 積極的に活用している企業に理由を聞くと、トップは「業務効率が改善できた」です。企業の人手不足感が高まっているが背景にあり、従業員規模が大きいほど採用者数が増えますから、業務効率化が重要視されています。
多くの企業では、人事部門はいまだにサポート的な立ち位置にとらえられていることが原因で、人員不足や予算不足に陥りがちです。最も時間がかかる作業をAIで自動化できれば、人事の少数精鋭化につながります。
――具体的にはどういう場面で活用するのですか。やはり、書類審査の段階でAIのチェックが入ったり、まさか、最後にAIが面接したりするのでしょうか。
朝比奈あかりさん 活用場面で最も多いのは「適性検査」です。企業はAIを活用して自社にマッチした人材を見極めているようです。採用段階でのAI活用については、さまざまなツールが開発され、自社開発も行われているため一概には言えません。
一般的には自社の雰囲気や、現在求めている人材の要件などをあらかじめAIに学習させておき、求職者が自社にマッチしているか、書類選考や適性検査、面接の結果を総合的に判断するものと思われます。
AIが直接面接するのではなく、現状は、選考におけるサポート的なツールとして利用されているケースが多いと考えます。