プロボクシングの元世界3階級制覇ジョンリル・カシメロ(フィリピン、34)が、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)を挑発した。
井上の弱点は左フックに対する防御
カシメロの地元フィリピンメディア「FASTBREAK」(ウェブ版)が2024年11月7日、「カシメロ、井上が自分を『避けている』理由を説明」とのタイトルで記事を公開した。
記事では「元世界チャンピオンのジョンリル・カシメロは再び井上尚弥を批判し、この日本のボクシング界のスーパースターが、なぜ自分との対戦を避けてきたのかを知っていると示唆した」とした。
記事によると、カシメロは自身のSNSで、具体的に井上の「弱点」に言及した。対戦相手の左フックに対する防御が「弱点」と指摘し、24年5月に行われた世界タイトル戦で井上がダウンしたシーンを振り返った。
同タイトル戦は世界スーパーバンタム級4団体王座防衛戦として行われ、井上は元世界2階級制覇ルイス・ネリ(メキシコ、29)と対戦。井上は初回にネリの左フックでプロキャリア初となるダウンを喫した。
試合は、井上が2回、5回、6回にそれぞれダウンを奪い6回TKO勝利を飾った。
「俺がおまえを殴ったらどうなるか。頭から転がるだろう」
カシメロはSNSで、ネリ戦で井上がダウンを喫したことに触れ、「あれはただの左フックだ。なぜ井上が俺を怖がっているか分かるはずだ。もし、俺がネリが井上を倒したときのように、井上に左フックを打ち込んだらどうなっただろうか」とのコメントを投稿した。
さらに、挑発は止まらず、次のように投稿したという。
「井上がネリ戦でダウンしたのは、おまえが愚かだったからだ。俺がおまえを殴ったらどうなるか。頭から転がるだろう」
カシメロは、WBO世界バンタム級王者時代の20年4月に井上と米ラスベガスで対戦を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった。
その後、カシメロが世界王座から陥落。無冠になっても井上との対戦を熱望し、マスコミのインタビューなどで再三にわたり井上を挑発し続けている。21年8月を最後に世界タイトル戦から遠ざかっている。