選挙後の「当選祝賀会の開催」を禁じる公職選挙法に違反しているのではないか――。れいわ新選組の高井崇志幹事長(55)をめぐり、こうした指摘がSNSで相次いだ。同党を応援するボランティア団体が高井氏の当選祝いを行ったとXに投稿したことが原因だ(すでに削除)。
「当選祝賀会」を行ったのは事実なのか。高井氏の事務所は2024年11月7日、「当選祝賀会」ではなく、ボランティアメンバーのみによる仲間内の「慰労会」だと、取材に回答。高井氏も同日、同様の説明をXに投稿した。
公選法では「当選祝賀会その他の集会を開催すること」を禁じる
10月27日投開票の第50回衆院選で、高井氏は小選挙区の埼玉13区で議席を獲得できなかったが、比例代表の北関東ブロックで4回目の当選を果たした。同氏は21年にれいわ新選組に入党している。
今回の騒動の発端は、同党を応援するボランティア団体「れいわ川越比企勝手連」が投稿したという内容のスクリーンショットがXで拡散したことだ。「昨日は高井幹事長の当選祝いを焼き鳥屋さんで行いました」と書き込み、花束を持った高井氏との記念写真などを投稿していたという。
これを受け、高井氏が公選法に違反しているのではないかとの声がSNSが上がった。公選法178条では、選挙後に有権者に挨拶する目的で「当選祝賀会その他の集会を開催すること」が禁止されている。
「仲間内の『慰労会』」に「飛び入り参加」で「花束なども頂きました」
高井氏の事務所は7日、J-CASTニュースの取材に対し、「『当選祝賀会』ではなく、勝手連メンバーのみによる仲間内の『慰労会』です」と説明した。
高井氏は同日、「この会は、ボランティアチームメンバーのみが参加する慰労会として開催されたものですが、私が飛び入りで参加したところ、チームの皆さんが私の当選をお祝いしてくださり、花束なども頂きました」とXで説明。会費制(割り勘)だったという。
「あくまでもボランティアチームの『慰労会』であり、公職選挙法が禁止する『選挙人への挨拶を目的とした当選祝賀会』ではありません。このような慰労会への出席が公職選挙法違反になるものではないことは、総務省や弁護士にも確認しております」
だが、誤解を招くような会の雰囲気となってしまったとし、高井氏は「その場で注意喚起すべきであったと反省しております。今後、このようなことがないよう、再発防止に努めてまいります」と謝罪している。
別の投稿では、公選法178条が禁止するのは、(1)選挙人に挨拶する目的で(2)当選祝賀会を(3)開催すること――だとし、3つの条件を満たさない限りは法律違反にならないと説明。いずれも異なるとし、こう主張している。
「あくまでも主たる目的は『慰労会』です。急きょ私が参加することになったので、併せてお祝いをしてもらったものです。公職選挙法は『お祝いをすること』は禁止されていません(総務省に確認済)」