阪神・青柳晃洋が今オフにポスティングシステムを利用し、大リーグ移籍に挑戦することが2024年11月5日に報じられた。球団は容認しており、新天地で野球人生を賭ける。
マイナー契約からはい上がる覚悟で
青柳は21年から最多勝、最高勝率を2年連続獲得し、22年は最優秀防御率を含めて「投手3冠」に輝いた。
だが、昨年は8勝に終わると、今季は12試合登板で2勝3敗、防御率3.69。先発ローテーションに定着できず、ファーム暮らしが長かった。
報道によると、メジャー挑戦は以前から抱いていた夢で、球団にはポスティングシステムでの移籍を希望していたという。
30歳という年齢を考えると、一日でも早く挑戦したい。海外FA権取得は早くても27年のオフになるため、球団サイドも青柳の意向を尊重したとみられる。
近年の成績を見るとメジャー契約を勝ち取れるかは不透明だが、マイナー契約からはい上がる覚悟で単身渡米するという。
「内野ゴロの山を築く」バットの芯を外す投球
青柳の投球スタイルは異質だ。
変則のサイドから投げ込まれる直球は140キロ前後だが、ツーシーム、スライダー、シンカーと手元で動く球質でバットの芯を外す。
スポーツ紙記者は
「青柳は面白い挑戦になると思いますよ。球速が速いわけではないけど、技巧派ではない。ストライクゾーンにどんどん投げ込み、内野ゴロの山を築く。右打者は対応に苦労するでしょう。阪神では先発で投げてきましたが、救援で起用される可能性も考えられる」
と期待を込める。
今年の推定年俸は2億1000万円。メジャー挑戦で年俸が大幅ダウンする可能性があるが、青柳は金銭面にこだわりがなく、純粋に米国でプレーしたい思いが強いのかもしれない。
阪神を支えてきた右腕の新たな挑戦が始まる。(中町顕吾)