投票所で子どもに「記念証」...栃木県選管の取り組みに「素晴らしい」の声 「子連れ投票」促進する理由は

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「子どもの頃に親の投票に同行した経験がある人」投票率が高い

   10月31日に取材に応じた栃木県選挙管理委員会の担当者によると、記念証配布の取り組みは、家庭内での選挙啓発を期待し、「子どもにとって投票所へ行った経験が原体験としてより強く記憶に残るような取組ができれば」として始まった。この取り組みは、23年4月9日の県議会議員選挙から行われている。各選挙で1種類作成し、今回で3種類目だ。県内の各市町選管に記念証を送付しているが、すべての投票所で配布を実施しているかは把握していないという。

   栃木県は22年度に策定した「若年層投票率向上プラン」の中で「未来の有権者の育成」を掲げており、子どもや若年層に向けた選挙啓発に力を入れているという。この取り組みは、そのうちの子連れ投票促進の一環として始まった。

   では、なぜ子連れ投票を促進しているのか。担当者は、「子どもの頃に親の投票に同行した経験がある人は、そうでない人に比べて投票率が高い」という総務省の調査結果があると説明。そのため、子連れ投票の促進が「未来の有権者を育む観点で非常に重要」だと考えているとした。

   16年に総務省が実施した「18歳選挙権に関する意識調査」によると、子どもの頃投票に同行したことのある人の投票率は63.0%、ない人の投票率は41.8%と、20ポイント以上も差がある。

   実際の若年層の投票率向上への効果については、「投票率に直接結びついているかという把握が難しい」としつつ、「数年後に効果が現れることを期待し、引き続き子どもや若年層への選挙啓発に努めていきたいと考えています」とコメントした。

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