やはり、転職するなら20代~30代までが年収アップが期待できるのだろうか。
人材総合サービスのパーソルキャリア運営する転職サービス「doda(デューダ)」が2024年10月23日に発表した「年代別 転職時の年収変動レポート」によると、20代は年収大幅アップ、30代は微増、40代は減少傾向という調査結果が出た。
これから転職を目指すアナタ、どうする? 調査をまとめた「doda」編集長の桜井貴史さんに転職の際の心得を聞いた。
20代、30代、40代転職者の年収の変化は?
「doda」の調査は、2019年度上期(2019年4月~9月)と2024年度下期(2024年4月~9月)に、それぞれ「doda」のサービスを利用した転職者に年収の変化を聞いて比較したもの。
まず、20代の転職前と転職後の年収変動をみると、2019年は横ばいで推移した。しかし、2024年期には平均で105%アップした。転職者を受け入れる企業が採用決定時に提示する年収を指す平均決定年収額も、2019年と比較して111%も増加した【図表1】の左図。
【図表1】の右図が、20代転職者の決定年収の分布だ。これを見ると、「400万円以上~800万円未満」の割合が2019年比で16%も増加しており、合わせると全体の半分以上を占める結果となった。「400万円未満」が減り、全体的に年収が底上げされている。
続いて、30代の転職時の年収変動を比較したのが【図表2】の左図だ。2019年は減少し、2024年は101%の微増にとどまった。なお、平均決定年収額は2019年度上期比で106%アップしている。
ただし、【図表2】の右図の決定年収の分布をみると、ボリュームゾーンである「400万円以上~600万円未満」の割合は変わらないものの、より高額の「600万円以上」の割合が計8%増えた。20代ほど全体的に年収が底上げされるわけではないが、高学年収の割合が分厚くなったといえそうだ。
さて、40代の転職時の年収変動はどうか。【図表3】の左図をみると、2019年と2024年ともに減少傾向だった。しかし、右図の決定年収の分布をみると、「800万円未満」が微減し、「800万円以上」が計6%増加している。転職すると全体的に年収が減るが、一部ではかなり年収が高くなる層がいるようだ。