ローマ・カトリック教会総本山のバチカン(ローマ教皇庁)が2024年10月28日(現地時間)、25年の「聖年」および「大阪・関西万博」のバチカン館公式マスコット「ルーチェ」を公開した。愛らしいアニメ風のマスコットに、注目が集まっている。
「希望の巡礼者」テーマのポップなキャラクター
バチカンはこの日、教皇庁広報局で記者発表を行い、聖年の開幕に際して行われるイベントと大阪・関西万博のバチカン館の公式マスコットとなるキャラクターを公開した。
万博では、イタリア館の一部にバチカン専用のスペースを設け、展示などを行う予定だ。
この記者発表でお披露目されたのが、イタリア語で「光」を意味する「ルーチェ(Luce)」と名付けられたアニメ風にデフォルメされた少女のマスコットだ。
日本のアニメカルチャーに影響を受けたポップなキャラクターが人気のブランド「tokidoki」を手掛けるイタリアのアーティスト、シモーネ・レニョさんがデザインを担当した。
聖年 とは、カトリック教会において「ローマ巡礼者に特別の赦しを与える」1年のことを指す。25年の聖年は「希望の巡礼者」をテーマとしていることから、「心の希望の象徴」であるキラキラ輝く目を持つ巡礼者のキャラクターだという。
ルーチェはキラキラした光をたたえた青い瞳に水色の髪を持つ少女で、黄色いフード付きの雨よけカッパを着て、長旅のために汚れた泥だらけの緑のブーツを履いている。首には宣教師の十字架をかけ、左手に巡礼者の杖を持っている。
バチカンは、YouTubeでもルーチェがにっこり笑いながら手を振るショートアニメ を公開している。
「我々は文字通り、神とアニメの力を味方につけているのだ」
バチカンらしい要素を兼ね備えつつ、ポップなキャラクターを採用したことに、SNSでは驚きと賞賛の声が上がっている。Xでは、アメリカのカトリック系メディアがルーチェを紹介した投稿が3.3万超リポスト(拡散)され、10万件超の「いいね」が寄せられた。
「我々は文字通り、神とアニメの力を味方につけているのだ」
「カトリックのアニメ風マスコットが万博に登場するなんて信じられない。日本人はカトリック教徒ではないことを考えると、こんな風に参加するのはとてもクールだ」
「さすがはキリスト教最大勢力 完璧なキャラデザと初動の速度といい、民心の掌握がうますぎる」
など、国内外のユーザーの注目を集めている。