衆院選の開票が進んでいた2024年10月27日夜、東京・永田町の立憲民主党本部に設けられた開票センターに、辻元清美代表代行の「何が言いたいねん、足立さん?」という声が響き渡り、報道陣を驚かせる一幕があった。
開票センターでは、同党幹部が壇上からテレビやラジオに中継で出演するが、室内にはマイクを通さない「地声」しか聞こえない。そんな中でもはっきりと聞こえるほどの声だ。
かつて日本維新の会に所属し、衆院解散で議員を引退した足立康史前衆院議員の質問に対する辻元氏の反応だった。
「『2度と戻ってこないでくれ』、という声もたくさんあるんですけど」
辻元氏の発言は、「総選挙特番『newsランナーSP』」(関西テレビ)の中でのこと。スタジオにいるゲストからの質問に答える内容で、ゲストのひとりが足立氏だった。
辻元氏は21年の衆院選に大阪10区から出馬したが、維新新顔(当時)の池下卓氏に敗れ、その後、参院に転じた経緯がある。足立氏はこの経緯を念頭に、次のように質問した。
「私も地元、大阪の北大阪を歩いてるとですね、今回の選挙もやっぱり池下さん、維新強いので、辻元さん、『やっぱりもう1回大阪10区に戻ってきてほしい』っていう声もちょっとありますし、『2度と戻ってこないでくれ』、という声もたくさんあるんですけど......」
辻元氏が「何が言いたいねん?足立さん?」と質問の途中で割って入ると、足立氏は「もう、衆議院は考えてないですね?」と続けた。