2024年10月27日に投開票された衆院選(定数465)は、自民・公明両党が大きく議席を減らし、裏金事件の影響で自民党の公認を得られなかった前職を含めても、過半数(233議席)に届かない結果になった。
憲法は衆院解散から30日以内、つまり、11月26日までに国会の召集を求めている。この特別国会で石破内閣は総辞職し、新たな首相を選ぶ選挙が行われる。議席を大きく伸ばした立憲民主党も過半数には及ばず、新たな連立政権の枠組みは見通せない。
自公はパーシャル連合目指す?立憲は「誠意ある対話を明日からでも」
鍵になるのとみられるのが、日本維新の会と国民民主党だ。
維新の馬場伸幸代表は「是々非々」と繰り返す一方で、国民の玉木雄一郎代表は連立入りを明確に否定したが、政策ごとに連携する可能性は否定していない。自民・公明としては、少数与党のまま政策ごとに野党の協力を求める「パーシャル(部分)連合」の形を模索する可能性がある。
では、「自公過半数割れ」という目標を達成した立憲の側はどうか。野田佳彦代表は大勢判明後の10月28日未明の記者会見で、
「特別国会に臨む際に、どういう対応できるのかということは、特に自公政権の存続を望んでいない人たち、(石破内閣に対して)不信任案を出した政党、こういうところとは合意点を探せることは十分ありえると思うので、誠意ある対話を、明日からでも始められれば」
と話した。「不信任案を出した政党」とは立憲、維新、共産、国民の4党だ。
不信任案出した政党が「今後の対話の枠組みになっていく」
辻元清美代表代行も「総選挙特番『newsランナーSP』」(関西テレビ)で、不信任案を出した政党が「今後の対話の枠組みになっていく」と指摘。自民、社会、新党さきがけによる「自社さ」政権や、民主・社民・国民新党による連立政権に携わった経験に言及しながら、
「失敗もあるので、失敗を踏まえた上で、長持ちする政権を作らないといけないので、その辺は、どの政党がこれから何議席取っていくかということと、今後の話し合い、対話ということ。今は何とも、まだ言えない状況」
などと話した。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)