「LINEMO」は若い層向けだからiPhone、「楽天モバイル」はコスパからandroidに
――【図表2】の通信サービス別比較を見ると、大手3キャリアのオンライン専用プランにiPhoneが多い一方、格安スマホにandroidが多い傾向がはっきり出ています。これはどういう理由ですか。
調査担当者 通信サービス契約の際、端末とセットで販売することが一般的ですが、格安スマホはiPhoneのセット販売ができる会社が少ない状況にあります。これは、Appleとの契約で一定数以上の販売量を求められるためです。
また、格安スマホ利用者はモバイル関連のリテラシーが高く、かつ料金の安さを重視する人が多いため、多様な端末があり価格もiPhoneに比べ比較的安いAndroidを選ぶ傾向にあります。
反対に大手3キャリアは、iPhoneでも端末セット契約が主流なため、格安スマホと比較して割合が高いと考えられます。
――なるほど。【図表3】の大手通信キャリアのブランド別の比較が今回調査の注目点ですが、「LINEMO」「SoftBank」「ahamo」にiPhone派が多く、「楽天モバイル(MNO)」と「docomo」にandroid派が多いのはなぜでしょうか。
調査担当者 「LINEMO」は若年層の利用率が高い傾向にあり、最初に述べたように、若年層のiPhone利用率の高さからトップになったと考えられます。もともとソフトバンクは、iPhone日本上陸の際にいち早く販売をスタートし、その後も引き続きiPhoneの端末販売に力を入れています。
「ahamo」はオンライン専用プランとして開始されているため、若い世代向けサービスとしてLINEMOと同じようにiPhone率が高くなる傾向にあると思います。
一方、「楽天モバイル(MNO)」にandroidが多いのは、大手通信キャリアの中でも特にコストパフォーマンスを重視するユーザーに支持されるブランドだからです。端末もより安いAndroidを選ぶ傾向にあります。「docomo」や「au」は、ほかの大手キャリアブランドと比較して、年齢層が高いためAndroidが多いのではないかと考えられます。