サブ利用や法人携帯、IoT活用に活路を見出す格安スマホ
――なるほど。それぞれの企業が大手4キャリアに対抗して頑張っているわけですが、格安スマホの今後はどうなりますか。シェア10%の壁を突破できるでしょうか。
調査担当者 楽天モバイルも含め4キャリアが低価格プランを提供しているため、個人のメイン利用のシェアを伸ばすことは高いハードルがあると思います。
ただ、格安スマホは2台目(サブ利用)としての契約や、法人携帯、IoT活用(あらゆるモノをインターネットに接続する技術)など幅広くサービスを提供しており、その分野は成長が見込めています。
通信業界は大手4キャリアで約9割を占める寡占市場ですが、その中でもサービスの増減に注目すると特徴が見えてきます。特に大手3キャリアの本ブランドのシェアが低下し、「楽天モバイル(MNO)」や「Y!モバイル」「UQモバイル」といったサブブランドの増加が顕著です。
通信料金がデフレ化するなか、各社は「ポイ活」とか「マネ活」とか、経済圏に顧客を囲い込むなど、ユーザー1人あたりの収益を上げる「ARPU」(アープ)向上に向けた取り組みを開始しています。次回の調査で変化が起きるか注目しています。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)