2024年の今季、4位でCS進出を逃した楽天。今江敏晃監督を途中解任し、来季は2軍監督の三木肇新監督が就任。20年以来5年ぶりの再登板になる。
若手の台頭で正念場を迎えるベテランたち
20代の伸び盛りの選手たちが育ち、世代交代が順調に進んでいると言ってよいだろう。
早川隆久、藤井聖が共に11勝をマークし、球団史上初の左腕で2ケタ勝利をマーク。内星龍、古謝樹も先発ローテーションに食い込み、救援陣は鈴木翔天が24ホールド、藤平尚真が20ホールドを挙げた。
野手陣は辰己涼介が最多安打(158安打)のタイトルを獲得し、小郷裕哉は12球団で唯一の全試合フルイニング出場を果たし、リーグ2位の32盗塁をマーク。村林一輝、小深田大翔も二遊間の定位置をつかんだ。
若手の台頭で正念場を迎えているのは、チームを支えてきたベテランたちだ。
最多安打、打点王を獲得した実績を持つ島内宏明は40試合出場にとどまり、打率.214、0本塁打、12打点。茂木栄五郎も46試合出場で打率.265、1本塁打、8打点で8月下旬に体調不良でファーム調整に。1軍再昇格は叶わなかった。
今季1試合登板の田中将大、三木監督はどう再生?
最も気になるのは、通算200勝まであと3勝に迫っている田中将大だ。今季はコンディションが上がらず、1軍登板は9月28日のオリックス戦(楽天モバイル)の1試合のみ。5回6安打4失点で黒星を喫した。
「若手も育ち、先発枠の競争が激しくなっている中で、田中将は結果を残さなければ1軍の座を確約されていません。200勝の大記録を達成してほしい思いがある中で、三木監督がどう再生させるか注目されます」(スポーツ紙デスク)
実力主義の世界で、もう一度輝きを放てるか。(中町顕吾)