転職エージェントはどんな仕事をするか 利用わずか2割の調査結果...有効な使い方は「2種類の会社比較」

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大手と中堅中小「それぞれのメリットを活かす」

   たとえば年収2000万円のポジションに求人を出している企業に、条件に合った人材を紹介し転職が成立したとする。その場合、一般的な成功報酬は600万円から700万円、難易度によっては1000万円から2000万円の報酬を得られるというから驚きだ。

   もちろん、この報酬は人材紹介会社に支払われるもので、エージェント個人に支払われる割合は会社によって異なる。

「固定給とインセンティブの組み合わせなど、給与体系は会社によって異なりますが、成功報酬の1割から3割程度がエージェント個人に支払われる会社が多いのではないでしょうか。ただ、私が過去に働いていた会社では5割というところもありました」

   これだけ儲かる商売であれば誰もがやりたいところだが、Aさんによると「人材紹介業を行うには厚生労働省の許可が必要で、無認可のサービス提供は禁止されている」とのことだ。

   さらに、転職エージェントが求職者を連れてきていきなり企業に紹介しても、門前払いされてしまう。求人企業と契約を交わして募集条件を知らせてもらい、成功報酬の割合などを事前に取り決める必要がある。

   Aさんは、転職エージェントを利用する際には「求職者の見えないところで、求人企業から成功報酬を得ている」人材紹介ビジネスの仕組みを理解したうえで、複数のエージェントを利用することを勧める。

「転職エージェントには大きく分けて、求人数は非常に多いけどマッチングが雑な傾向にある大手と、求人数は限られるけれど特定の業界や職種の事情に詳しい中小中堅があります。この2種類を組み合わせることで、それぞれのメリットを活かすことができますので、複数のエージェントから求人の紹介を受けることをおすすめします」

   また、エージェントを使っても3割の人が転職に至らなかった理由について、Aさんは「紹介した求職者が早期退職してしまうと、成功報酬の返金を求められる場合がある」と指摘。そのため、無理なマッチングをするくらいなら「いまの悩みを解決するには、いまの会社で頑張った方がいい」などとアドバイスをするからではないか、と推測する。

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