「スマホの2台持ち」10代女性で2割以上、中年男性で2割弱 どう使い分けている?メリットは?

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   街でスマホを2台持っている人を見かけるが、料金が増えるのにどういうメリットがあるのか。

   NTTドコモの研究機関、モバイル社会研究所(東京都千代田区)が2024年9月30日に発表した調査「スマホ+1の2台持ち 女性はスマホ+タブレットの組み合わせが約半数」によると、10代女性の2割以上が2台持っている。

   男性では2台目もスマホが多いが、女性では2台目はタブレットが多い。いったいなぜ? 調査担当者に聞いた。

  • スマホを2台持つ(写真はイメージ)
    スマホを2台持つ(写真はイメージ)
  • (図表1)2台以上所有者の割合の推移(モバイル社会研究所作成)
    (図表1)2台以上所有者の割合の推移(モバイル社会研究所作成)
  • (図表2)2台以上所有者の割合:性年代別(モバイル社会研究所作成)
    (図表2)2台以上所有者の割合:性年代別(モバイル社会研究所作成)
  • (図表3)2台持ちの内訳(モバイル社会研究所作成)
    (図表3)2台持ちの内訳(モバイル社会研究所作成)
  • (図表4)1台目と2台目の組み合わせ:性年代別(モバイル社会研究所作成)
    (図表4)1台目と2台目の組み合わせ:性年代別(モバイル社会研究所作成)
  • スマホを2台持つ(写真はイメージ)
  • (図表1)2台以上所有者の割合の推移(モバイル社会研究所作成)
  • (図表2)2台以上所有者の割合:性年代別(モバイル社会研究所作成)
  • (図表3)2台持ちの内訳(モバイル社会研究所作成)
  • (図表4)1台目と2台目の組み合わせ:性年代別(モバイル社会研究所作成)

女性では10代、男性では40代・60代に多い「2台持ち」

   モバイル社会研究所の調査(2024年1月)は、全国の15~59歳男女6440人が対象だ。【図表1】が、2012年以降の携帯電話(スマホ)の2台以上所有者の割合の推移だ。ここ12年は10数%前後で大きな変化がない。2024年は前年より微増の14%だった。

   2台以上持っている人を性年代別にみると、10代女性(22%)が2割を超えて突出して多いが、男性40代、60代も2割近くいる【図表2】。

   1台目と2台目はどんな組み合わせが多いのか。【図表3】がその結果だが、赤枠のとおり、「スマホ+スマホ」「スマホ+タブレット」が高い組み合わせになっている。「スマホ+スマホ」の組み合わせでは、Android、iPhoneともに同じ種類のスマホを所有しているケースが大半だ。

   【図表3】の赤枠の部分を、詳しく調べたのが【図表4】だ。1台目にスマホをもっており、2台目にスマホかタブレットをもっている人を年代別に比較した。左側の青色系が「スマホ+スマホ」、右側の赤色系が「スマホ+タブレット」の組み合わせだ。

   男女別に見ると、女性のほうが「スマホ+タブレット」(赤色系)が多く、女性全体では約半数、特に10代女性(63%)は6割を超えている。これはいったいどういうわけだろうか。

2台持っても高額にならないペアプランを利用

   J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったモバイル社会研究所の近藤勢津子さんに話を聞いた。

――2台以上持ちの割合がここ12年で微増だが、10数%前後で大きな変化がないとあります。変化がない理由はなんでしょうか。近年、スマホ市場が飽和状態と言われていることに関係しているのですか。

近藤勢津子さん 12年前は、ガラケーといわれる「フィーチャーホン+1」が主流でした。現在は「スマホ+1」が主流となっています。

スマホ市場が飽和、ということではなく、複数台数を利用するニーズが現状は一定数、ということかと思います。

――しかし、そもそもの疑問ですが、会社から仕事用スマホを別途支給されるならともかく、個人が自腹を切って2台以上持つ必要性はどこにあるのでしょうか。携帯料金もバカになりません。2台以上持つメリットは何でしょうか。

近藤勢津子さん 複数台所有のメリットは、やはり「使い分け」になるかと思います。

1台目のメインスマホはメッセージ、音声電話などに使いつつ、2台目のスマホやタブレットは動画やSNS、ゲーム、データ保存用などに利用、というような使い方です。

また、料金についても、2台持っても高額にならないプランが用意されています。たとえば、NTTドコモの例では、データプラスのペアプランで、毎月税込み1100円プラスですむものがあります。

10代女性、2台目で動画見つつ、1台目で素早くメールを返信

――10代女性が突出して多いことに意外感があります。いくら高額にならない料金プランが用意されているとはいえ、収入が少ないはずだし、どういう使い方をしているのでしょうか。

近藤勢津子さん 1台目ではメッセージなどを使いつつ、2台目では動画や音楽、SNSなどを主に利用している、などの使い方が考えられます。また、データ保存用に利用している、ということもあるようです。

10代女性はコミュニケーション・メッセージの利用がほかの世代より多いため、コミュニケーションと動画・SNSなどを同時に利用できるよう、複数デバイスを利用しているのかもしれません。2台目で動画を見ている時に1台目にメッセージが来ても、動画を中断することなく、素早く返信する、というような使い方ができるかと思います。

デジカメやゲーム機など、ガジェット好き男性が複数台持つ

――なるほど。しかし、男性ではむしろ10~20代より40、60代に多く、2割近くが2台以上持っています。これも気になります。管理職年代となり、ビジネスに使うケースが増えているのでしょうか。

近藤勢津子さん ビジネスに使っている方もいらっしゃると思いますし、プライベートで使っている方もいらっしゃるかと思います。わたしの周囲ではこの世代は、デジタルカメラや音楽プレーヤー、または携帯ゲーム機といったガジェット好きな男性が複数台持っているケースが多いです。

――1台目と2台目の組み合わせでは、男性は「スマホ+スマホ」が中心ですが、女性では「スマホ+タブレット」が非常に多いです。10代女性では6割以上、50~60代でも半数以上。女性たちのタブレットの使い方は?

近藤勢津子さん 10代は、女性だけでなく男性もタブレット比率が高くなっています。これは、コロナ禍を経たオンライン授業や、小学校でのICT授業「GIGAスクール構想」でタブレットを使っている影響もあると考えています。

高齢層でいいますと、女性は特にシニア層ではPCの利用よりスマホの利用のほうが多く、「画面の大きいICT端末」として、PCよりも手軽なタブレットを利用しているのでは、と考えています。

――今回の調査で特に強調しておきたいことがありますか。

近藤勢津子さん スマホやタブレットの使い分け利用をされている方が一定数以上いらっしゃいます。生活をより便利に豊かにするツールとして、ご活用いただければと思っています。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

姉妹サイト