Meiji Seikaファルマ、レプリコンワクチンへの安全性懸念に反論 日本看護倫理学会の声明は「科学的知見に基づかない」

1万8000人対象の臨床試験でも「シェディングといわれる事象は確認されておりません」

   まず「レプリコンワクチンが開発国や先行治験国で認可されていないという問題」について、声明では

「オーストラリアに本社を置く世界的ワクチンメーカーCSL Seqirus社により既にEMA(欧州医薬品庁)に承認申請がなされ、現在、審査の最終段階となっております」

と、日本以外でも承認に向けたプロセスが進んでいることを主張。米国など欧州以外の国と地域でも臨床試験、開発、申請準備が進んでいるとした。

   また、安全性についても、厳格に規制されたガイドラインに則して「国内外で実施した複数のランダム化比較試験(RTC、合計約18,000人に接種)にて得られた信頼性の高いエビデンスに基づいて有効性・安全性が確認され」たとしている。

   (2)の「シェディング」への懸念に関しては、「mRNAワクチンは生ワクチンなどと異なり、ウイルスの一部(スパイタンパク)しか使用しないため、感染性のあるウイルス粒子自体を形成することはありません」と説明。同社が約1万8000人に接種した臨床試験でも、「シェディングといわれる事象は確認されておりません」としている。

   (3)の将来の安全性への懸念については、「ヒト細胞には通常、逆転写酵素が存在しないため、ワクチンのmRNAがDNAに組み込まれることはなく、人の遺伝情報や遺伝機構に悪影響を及ぼすことはありません」と説明した。日本看護倫理学会が根拠とした論文は、「特殊な条件下で実施された試験の結果であり、生体内の反応を再現しているとは言えません」とした。

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