「打てないことはあと数年我慢するしかない」
このようなチーム事情を踏まえ、橋上氏はチーム再建のカギについて持論を展開した。
「西口監督はピッチャー出身なので、現状のピッチャーでも十分なピッチングスタッフが組めると思います。そこをもう一度整備し直してやることが第1だと思います。どうしても攻撃力に目が行ってしまいがちだが、攻撃力はメンバーが代わらない限りは、急にはよくはならない。そうなると、1番現実可能なことは、今ある投手力の整備。それが再建に向けての1番の近道だと思います」
そして、セ・リーグの11年シーズンを例に挙げ、こう続けた。
「打てないことはあと数年、我慢するしかない。落合(博満)さんが中日の監督時代、チーム打率がリーグ最下位でも、チーム防御率がトップでリーグ優勝をしたことがあった(2011年)。そういうところを視野に入れながらやっていくのが、1番現実的だと思います」
11年シーズンの中日は、打線の不振を投手力でカバーし、リーグ優勝を飾った。チーム打率(.228)、得点(419点)ともにリーグ最下位だったが、チーム防御率2.46はリーグトップだった。