夜行列車「復権」果たすか 宿泊価格は高騰、時間を有効活用でき楽しく旅する手段に

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   鉄道好きで知られる石破茂衆院議員が首相に就任したことを受けて、夜行列車が再注目されている。石破首相は、選挙区である鳥取1区との行き帰りに「出雲」を使用したことを多くのメディアで語っており、さらには夜行列車の復活などの持論を訴えることも多い。

   いっぽう、宿泊施設は価格が高騰し、予約が取りにくい状況が続いている。さらには、バスの運転士の不足により、夜行バスも減便傾向だ。コロナ禍で移動需要が減り、その後復活できないところも多い。

   そんな中、夜行列車の可能性を探る動きが出てきた。

  • サンライズ出雲
    サンライズ出雲
  • かつての夜行急行「アルプス」に使われていた165系急行型電車
    かつての夜行急行「アルプス」に使われていた165系急行型電車
  • 臨時特急「アルプス」に使用されるE257系
    臨時特急「アルプス」に使用されるE257系
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  • 臨時特急「アルプス」に使用されるE257系

特急「アルプス」が中央本線に「復活」

   JR東日本は、2024年の夏休みシーズンに、新宿~白馬間にて臨時特急「アルプス」を運行した。この列車は新宿を23時58分に出発し、白馬に翌朝6時22分に着く。以前、中央本線を走っていた夜行急行「アルプス」を実質的に「復活」させたといっていい。

   かつては165系急行型電車を使用し、普通車はボックスシートで一夜を明かすというものだった。新宿駅には夜行列車を待つ人の長蛇の列ができていた。

   「アルプス」は、主に登山客が利用していた。深夜に移動し、早朝から登山ができるので、夜間帯を有効活用、利便性の高い列車だった。

   廃止前は特急型車両の間合い運用となっており、快適な空間を格安で利用者に提供していた。最後は下りのみの列車になり、2002年12月のダイヤ改正で廃止された。

   近年は宿泊施設などの予約が取りにくくなり、行楽客などが求めていた列車を登場させた。また、夜行列車を待ち望む鉄道ファンの声に応えた、とも言える。

   深夜に移動し、起きてからすぐ活動できる夜行列車の特性を生かしている。

   だが夜行列車も、いい話ばかりではない。

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