無印良品の人気商品「コアラパン」に秘められた「裏話」が注目を集めている。
コアラパンは、ほんのり甘くふんわりとした食感のシンプルな味わいで、家族みんなで楽しめると人気の無印良品の定番商品だ。
「おまえそんな悲しい過去を秘めてたのか!!」
今回注目されたきっかけは、大阪府箕面市で文具と収納用品のセレクトショップ「docket store(ドケットストア)」を手掛ける山下義弘さんのX投稿だ。2024年10月7日、無印良品のコアラパンと説明が書かれた大きなボードの写真とともに「無印良品のコアラパン!!おまえそんな悲しい過去を秘めてたのか!!」と驚きを投稿した。
商品タグに添えられた説明欄には、「コアラブームの時代につくられ、今では使われなくなっていた古い焼き型を活用しました」とつづられている。
9月20日から10月14日にかけ、グランフロント大阪で開催されている展示「無印良品のタグについてる『わけ』を展示する『良品には、わけがある。展』で見つけた『わけ』でした」という。
なお、このエピソードは、無印良品の公式Xでも8月17日に紹介されており、その時にも「こんな背景があったのか」「ブームが終わっても金型は残るんだな」といった反応がでていた。
「再雇用してもらえて良かったね」
実はこの「コアラパン」を製造しているのは、かにの形をしたロングセラーパン「かにぱん」で知られる三立製菓(静岡県浜松市)だ。
公式ホームページの「三立ぱんの歴史」によると、「ウサギやコアラ、パンダ、ボーリングのピンなど、いろいろなカタチのパンを作って販売していました」という。この時に使われていた型が、時を経て再利用されているようだ。
オーストラリアから日本に初めてコアラがやってきたのは、84年10月のことだという。多摩動物公園・東山動植物園・平川動物公園の3園に贈られ、「コアラ・ブーム」を巻き起こした。コアラパンの型も、当時制作された可能性がある。
コアラパンの隠れた歴史に、「再雇用してもらえて良かったね」「コアラパンにそんな過去が...」など、驚く声が寄せられている。