客が何度も足を運ぶのは結局「味」 「愛嬌」「入店のしやすさ」も大切
――今後、ラーメン店が生き残るにはどんな工夫が必要だと思いますか。
櫻井浩樹さん ラーメン店の生き残りには、味や価格、盛り付けなどによる差別化や、運営の効率化が不可欠です。差別化という点では、味やメニューに独自性を出したり、専門性を高めて特定のターゲット層にフォーカスしたりすることも必要でしょう。
また、店舗運営の効率化では、日高屋はタッチパネル式オーダー、配膳ロボットの導入推進などに力をいれており、話題性と同時に少人数でも運営できる店づくりを進めています。
ただ、客が何度も足を運ぶのは、結局「味」です。それと極めて曖昧ですが、「愛嬌」や「入店のしやすさ」という面も無視できません。美味しくても愛想がない、怒鳴り声が聞こえるような店には足が遠のきます。
ラーメンは身近な国民食であるだけに、そこには家族が楽しんで食事できる優しい雰囲気も必要と思います。
――なるほど。今回の調査で特に指摘しておきたいことがありますか。
櫻井浩樹さん ラーメン店は、テレビや雑誌などで取り上げられるような高級店や、贅沢な食材を乗せたお店もありますが、基本は安心して食べられるお店にお客の足は向きます。ブームに左右されない味と値段を突き詰めることが必要です。
ただ、光熱費などのコストアップをどのように吸収するか。コストダウンには限界があり、そこがお客の納得する価格との勝負になると思います。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)