同じ「中華」なのに...ラーメン店の倒産過去最多、でも街の中華料理店は好調 その差はなぜ?

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ラーメン1杯「1000円の壁」がどんどん高くなり...

   J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なった東京商工リサーチ情報部の櫻井浩樹さんに話を聞いた。

――まず、ラーメン店の倒産が過去最多の理由はズバリ、何でしょうか。

櫻井浩樹さん 飲食店は他業種に比べ、初期投資が少なく、専門的な資格が不要(食品衛生責任者などは必要ですが)なため新規参入が多く、競争が激しいことがあげられます。

ラーメン業界では「1000円の壁」という言葉がありますが、文字通り1杯の価格が1000円を超えると客足が伸びなくなります。ただ、ラーメン1杯に1000円以上の値付け(価値)は言葉以上にハードルが高く、乗り越えることが難しくなっています。

お客のニーズは多様です。さまざまな具材を乗せて価格が高いものを好むお客もいれば、単純な麺とチャーシュー、ネギを好むお客もいます。店舗周辺の街並み、お客の職業、収入などのマーケティングも大切ですが、このあたりにギャップがあるかもしれません。

――2つ目のリポートには、ラーメン店の倒産にスープ味は関係なかったとあります。しかし、「とんこつ味」(九州方面)と「みそ味」(北海道方面)といった伝統の味と地域には関係はないのでしょか。

櫻井浩樹さん 味と地域に明確な相関は見られません。「とんこつ」や「醤油」など、人気の幅が広いラーメン店の倒産が多いのは、都市部で店舗数も多いのが理由だと思います。

例えば、東京で博多ラーメンなどを展開するパターンや、大阪で味噌ラーメンなどを出店するパターンもあります。倒産は、新規参入が多く、競争が厳しい都市部に多い傾向があるので、それを反映した結果となりました。
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