ポイ活に便利だが、最大デメリットは「〇〇Pay」の経営破綻
J‐CASTニュースBiz編集部は、MMD研究所の調査担当者に話を聞いた。
――給与デジタル払いについて、企業側はどこにあると考えていますか。また、そのメリット、デメリットをわかりやすく説明してください。まず、給与を支払う会社はどんな損得があるのですか。
調査担当者 会社にとってのメリットは以下の通りです。
(1)給与振り込みの手数料削減になる可能性が高い。
(2)外国人労働者の銀行口座開設がハードルになっている場合は、給与支払いが容易になる
(3)従業員それぞれのライフスタイルに合わせられる。
一方、デメリットとして次の項目があります。
(1)各個人で選択できるようにすると、経理業務が複雑になる。
(2)最も重要な点だが、デジタル給与払いは銀行よりも審査基準が低いうえ、「〇〇Pay」といった資金移動業者は経営破綻のリスクが高い。その点を現在、厚生労働省が慎重に審査中だが、これは労働者側にもデメリットになり得る。
――なるほど。労働者側にはどんなメリット、デメリットがありますか。
調査担当者 メリットは以下の通りです。
(1)ポイ活ができる。
(2)普段からキャッシュレス決済メインで生活している人にとっては、使いやすい。
一方、デメリットとして次の項目があります。
(1)口座上限額(100万円)が設定されており、上限額を超えた場合に指定した銀行口座に自動的に出金かつ手数料を負担する可能性がある。
(2)現金化に手間がかかり、手数料がかかる可能性もある。