若手の転職希望者に「カジュアル面談」が人気 採用担当者は忠告「あまり油断して臨まない方がいい」

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カジュアルを勘違い?「タメ口で話してくる若手求職者も」

   Aさんの場合、まずは会社の説明をしたうえで、求職者からの質問に答えていく。それが一息ついたところで「どんな会社で働きたいのか」「どんな仕事をしたいのか」「一番気になっているのは何か」「譲れない条件は何か」などについて確認していく。

   会社説明で特に力を入れているのは「ミッション、ビジョン、バリュー」の説明だ。いくらスキルが高く過去の業績がよくても「企業文化とのマッチ度」が低い人を採ってしまうと、組織が成り立たなくなる。企業側としては、この説明に時間を取れることは大きなメリットだという。

   これまで求職者には十数人会って来たが、気になることがあるという。

「若い人が失礼な態度で臨んでくるんですね。『カジュアル面談』の名前が勘違いさせてしまうのでしょうか。不快に感じる人も結構います。『これは採ったらトラブルになるな』と思えば『当社とはちょっと合わさなそうですかね』といった結論に誘導しています」

   企業に対する情報収集をまったく行わず、質問事項も準備してこない人も珍しくない。自分の希望も整理せず、タメ口で話しかけてくるなど基本的なビジネスマナーを守らない人もいる。

「カジュアル面談は、建前としては正式な応募前ではあるのですが、求人企業には『潜在的な候補者の発掘』というねらいがあります。実質的に『選考』に入っていることは普通の社会人であれば想像がつくはずなのですが、経験の浅い若手ですと難しいのかもしれないですね」

   Aさんの会社では「若手を採りたい思いは強くても、あまり下手に出ると勘違いさせてしまう」として、会社説明部分を小出しにしながら求職者側の応募モチベーションを高め、ミスマッチが分かりやすくなる進め方を再検討しているところだという。

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