20代転職者4人に1人「勤続1年未満」で退社 「早い離職ほど自分のキャリアにプラス」の理由/マイナビ・宮本祥太さん

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就活生と転職者、仕事人生の有無が「日本型企業」好き嫌いに表れる

――ところで、学生の就活では伝統的な雇用慣習が残る日本型企業が敬遠されるのに、転職者の場合は、逆に日本型企業が好まれる理由は、ズバリ何でしょうか。

宮本祥太さん 転職者と学生の大きな違いは、仕事を覚えて組織になじむという社会人経験をしているか否かという点にあります。転職者は新しい会社に入り、仕事を覚え、文化に溶け込み、人間関係を築くなどのプロセスを経験し、その労力や大変さを認識している人が多いです。

また、仕事を継続することでスキルが積み上がったり、成果が大きくなったり、また人間関係が育まれて職場の居心地がよくなったりなど、長く働くことのメリットを感じている人も少なくないでしょう。

つまり、長期雇用のメリットを、身をもって感じているかどうか、具体的にイメージできるかどうかの違いが、転職者と学生の日本型雇用のとらえかたに影響を与えていると考えます。

――なるほど。仕事人生経験の違いですね。しかし、長期雇用のメリットは感じても、「年功序列」だけはゴメンだと思うから転職したいのでしょうか。

宮本祥太さん 一般的に、転職は労力を費やすものです。だから、「できることなら長く働きたい」という意識は多くの人にあると思います。その意味で、終身雇用などの制度は、それ自体が働く人にとって不利なものになりづらく、プラスにとらえられる傾向があります。

それに対して、年功序列は就業年数を重ねるごとにメリットが大きくなるため、恩恵は人によって差があります。たとえば、自身の仕事の成果が報酬と釣り合っていない、能力・スキルが仕事の役割や地位にマッチしていないと思っている人は、年功序列自体に不平等さや不満を感じるはずです。

そうした人が、自らで動いて現状を変えようとすると考えられます。
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