自民党総裁選で惜敗した高市早苗経済安全保障相(63)について、「新党結成」の憶測も流れて、Xで一時トレンド入りするなどした。
高市氏は、党役員や閣僚への就任を固辞したと報じられ、その狙いはどこにあるのかと注目が集まっている。
「政策が大きく違うため、自分を表現する道を選んだ」
「私よりも未入閣メンバーを処遇して欲しい」。TBSの2024年9月28日付ウェブ版記事によると、高市氏は、石破茂新総裁(67)から党の総務会長の打診を受け、こう話して就任を固辞したという。
また、「閣僚を打診されても受ける予定はない」とも話し、石破内閣には加わらない考えを示したとされている。他社も、同様の発言を報じた。
高市氏は、日銀の利上げに否定的な積極財政派とされ、中国などにはっきり物を申すタカ派的な発言で、国民的な人気も出てきている。
高市氏を推す人たちからは、決選投票で高市氏に入れた国会議員173人で新党を立ち上げてほしいとX上で願望も出るなどして、新党結成が話題になった。作家の百田尚樹氏と河村たかし名古屋市長が共同代表を務める日本保守党との共闘も念頭に、現代ビジネスが「『総務会長』を蹴った高市早苗が『新党結成』か」の見出しの記事を配信すると、「新党結成」の単語がトレンド入りした。
また、高市氏は、決選投票で善戦したため、党内ナンバー2とされる「幹事長ポスト以外は受けない」と話したという報道も一部で出た。
高市氏は、一体なぜ石破新総裁と距離を取ろうとしているのだろうか。
この点について、政治評論家の有馬晴海さんは9月30日、J-CASTニュースの取材に次のような見方を示した。
「もし入閣するなどすれば、石破さんのやり方に協力しないといけなくなります。いわば、自分を殺して、指示通りにやらないといけないわけです。しかし、高市さんは、石破さんとは政策が大きく違います。それなら、入閣などせずに、自由に発言して、自分を表現したいでしょう。次の総裁選をにらんで、石破さんには協力せず、その政策にくみしない道を選んだのだと思います」